家の玄関を出たら、なぜか焼肉の匂い。
山の中で珍しいな?
どこかバーベキューでも?と思いつつも、
いつものごとく鍵をかけようとした瞬間!
背後から野犬が足に絡み付いてきた。

幸いすぐに気づいたので、
追い払おうと、足を振った。
それでも残りの一匹は、
執拗に絡んできたので、いい加減頭にきて、
おもいっきり蹴り飛ばしてやった!

「ざまあみろ! へへ~ん!」

そんな快感が脳裏によぎったが・・・
なんだか、急に寒くなった。

ふと、背後に目をやると・・・
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なんじゃ~?
この艶かしい風景は?
急に目が覚めた。が・・・

現実はもっと悲惨だった・・・

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
 
そして、その艶かしい風景は現実であり、
野犬は非現実であったことを理解した。

そうあれは、悪夢だったんだ!

まあ、夢の話はいろいろあるけれど、
今度は、本当に異臭がして来た。
ふと足元に目をやると、コタツがひっくり返ってた。
まだまだ寒いこの季節、
ちょっと、油断してコタツで寝てしまった。

・・・そこまでは覚えてる。

そして、やばい!とおもって明りを点けた。
全てを理解するのに時間は掛からなかった。

そう!
絡み付いてきたのは犬ではなく、
コタツの配線だった。
夢の中では、それが野犬だった。

そして、
思いっきり蹴っ飛ばしたのは
コタツ本体!

ばっかじゃないのか?・・・俺?
そう思ったけど、これが現実。

見渡すと、部屋の隅にコタツが吹っ飛び!
足からプチ出血。
コタツの上にあった、胡椒と珈琲カップ、
さらに驚いたのがパソコン本体が飛散。
レンズも漏れなくあちこちに転がって、
PCクーラーの一部は壊れてた。

異臭の原因は、コタツ布団がひっくり返った
コタツに乗って、チンチンになりかけてた。

布団とコタツ・・・
上下逆になるだけでこんなに危ないと実感。
速攻で取り払い、事なきを得た。

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

あのまま知らなければ、火事の元になったかも?
そう思うと自分のやった事が怖かった。
しかし、あの時覚醒させてくれたのは、
こころのなまめかしい足だった。
覚醒したのは、上の頭だけではなかったが!

・・・この場に及んですみません。

とにかく、さんばらんに成った部屋の中をみて
思わず可笑しくて笑えて来た。

こんな事、本当にあるんだ!と思った。
と、同時にこころの足に感謝した。
ふと時計を見ると、夜中の3時5分だった。
すると、あの夢は丁度、
牛の刻~虎の刻くらいだったか?

人の心境の変化と言うのはすさまじいもので、
一応、寝れるように何とか整えると、
急に今の夢が不思議に思えてきた。
いまだに鮮明に、色があったし、匂いもあった。
そんな事を思い出すと、今度は何かに
取り付かれていないか、急に不安に陥った。

そして、こころの顔に目をやり、
不自然でない事を確認すると、
こころと一緒に眠りに入って行った。
怖かったので、豆電球を点けたまま寝た。

もちろん、今度は抱きついたまま・・・

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

もし、ドールが居なかったら、
相当不安な夜を過ごしたに違いありません。
なんか家の中に守り神が居るような
そんな不思議な出来事でした。

一つ判ったことは、野犬を蹴っ飛ばすと、
コタツが吹っ飛ぶことがわかりました。

次回から気をつけます。